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日別アーカイブ: 2026年8月22日

「認知」が変わると、現実の見え方が変わる

私は、CRSコーチ・カウンセラー養成講座というオンラインの学校を、もう7年ほど続けています。

 

これまでに卒業してくださった生徒さんは125名。

 

コーチ、カウンセラー、セラピスト、占いなどの分野で活躍している方もたくさんいらっしゃいます。

 

講座では、コーチングやカウンセリングのスキルだけでなく、本格的な心理学もお伝えしています。

 

認知行動療法。
NLP。
インナーチャイルドセラピー。
その他、心の奥にある思い込みや感情を扱う心理療法。

 

その中でも、とても日常に使える!と思うもののひとつが、
**「認知」**です。

 

認知とは、簡単に言うと、
ものごとの受け止め方
のことです。

 

同じ出来事が起きても、人によって受け止め方はまったく違います。

 

相手の何気ないひと言を、
「責められた」
「バカにされた」
と受け取る人もいれば、

 

「ただ意見を言っただけ」
と受け取る人もいます。

 

誰かが予定を変更したときに、
「私は大切にされていない」
と受け取る人もいれば、

 

「都合が合わなかっただけ」
と受け取る人もいます。

 

つまり、私たちは出来事そのものに苦しんでいるようでいて、実はその出来事をどう受け取ったかによって、感情が大きく動いているのです。

 

私はこれまで、心理学にたくさんのお金と時間をかけて学んできました。

 

クライアントさんにも、心理療法をたくさん行ってきました。

 

けれど今振り返ると、私はこの「認知」というものを、本当の意味ではまだまだわかっていなかったのかもしれません。

 

頭では知っていました。

 

「人は鏡」
という言葉も、ずいぶん前から知っていました。

『鏡の法則』という本も読んだことがあります。

 

でも、現実の中で何か嫌なことが起きると、私はすぐに相手のせいにしていました。

 

あの人が悪い。
あの言い方はひどい。
あの態度は失礼だ。
あの人が変わってくれればいいのに。
あの人さえいなければ、私はこんなに傷つかないのに。

 

そんなふうに、相手の言動ばかりを見ていたのです。

 

あるとき、ものすごく腹が立つ出来事がありました。

ある会で、

次回の会合の日程を決めていたときのことです。

 

A日とB日、どちらがいいですか、という話になりました。

 

会のリーダーが、
「A日はどうですか?」
と聞きました。

 

すると、ある人が
「私はその日、都合が悪いです」
と言いました。

 

するとすぐに、
「わかりました。ではB日にしましょう」
という流れになりました。

 

その結果、私はその会合に参加できなくなってしまったのです。

 

その会で、私は役職についていました。

だから、正直に言うと、こう思いました。

 

「え? 私より、その人の予定を優先するの?」
「私は役職についているのに?」
「私の予定は確認されないの?」

 

疑問もありましたし、腹も立ちました。

 

家に帰っても、気持ちが収まりません。

 

「なんで?」
「どうせ私は大切にされていないの?」
「どうせ私は仲間外れなの?」

 

そんな言葉が、心の中で何度も何度も繰り返されました。

 

そのとき、ふと思ったのです。

「これが鏡だとしたら、何を映しているのだろう?」

 

それで、さっそくノートに書き出してみました。

私はノート魔なので(笑)、こういうときはとにかく書きます。

書いていくうちに、気づいたことがありました。

 

それは、相手の言動そのもの以上に、
私の“受け止め方”が強く反応していた
ということです。

 

話は子どもの頃に戻ります。

 

私は小学校の頃、仲間外れにされた経験がありました。

小学生女子には、もしかしたらよくあることなのかもしれません。

 

でも、当時の私にとっては、とてもつらい出来事でした。

 

寂しかった。
恥ずかしかった。
悲しかった。
自分だけが輪の外に置かれたような気がした。

 

子どもの私の心には深い傷となって残っていました。

 

だから大人になってからも、人のちょっとした言動を、無意識に
「また仲間外れにされた」
「どうせ私は大切にされない」
「どうせ私は輪の中に入れてもらえない」
と受け取りがちだったのです。

 

これが、私の「認知のクセ」でした。

 

出来事そのものは、ただ日程がB日に決まっただけ。

 

相手には、私を仲間外れにしようという意図など、まったくなかったと思います。

私自身も、その場で強く主張しなかっただけです。

 

でも、私の心の奥にあった古い傷が、その出来事に強く反応し、

目の前の出来事を
「私は仲間外れにされた」
という意味で受け取ってしまったのです。

 

このことに気づいたとき、私はとても衝撃を受けました。

 

相手が悪いと思っていた出来事の奥に、こんなにも深い過去の傷が隠れていたのかと。

 

私は、相手の言動に怒っていたのではなく、
その出来事を通して、自分の古い痛みに触れていたのです。

 

これが、認知を見るということなのだと思います。

 

出来事を見る。
相手を見る。
状況を見る。

それだけでなく、
私はこの出来事をどう受け取ったのか
を見ること。

 

そこに、自分でも気づいていなかった心の傷や、思い込みや、受け止め方のクセが隠れています。

 

「人は鏡」

それは
「相手は自分と同じ欠点を映している」
という単純な意味だけではありません。

 

むしろ、現実は、
自分の認知を映してくれる鏡
なのだと思っています。

 

私はこの出来事を、どう意味づけたのか。
私は相手の言動を、どう受け取ったのか。
私は何に傷ついたのか。
私は本当は何をわかってほしかったのか。
それは過去のどんな記憶につながっているのか。

 

そこを見ていくことが、
ある意味で「鏡を見る」ということなのだと思います。

 

この出来事をきっかけに、
私はイラッとしたことや腹が立ったことがあると、まず自分の認知を見るようになりました。

 

なぜ、私はこんなに腹が立ったのだろう。
この出来事を、私はどう受け取ったのだろう。
私は相手の言動に、どんな意味づけをしたのだろう。
これは、過去のどんな傷に触れているのだろう。

 

そうやって見ていくと、相手を責め続ける場所から、少し離れることができます。

 

そして、自分の内側に戻ってくることができます。

 

もちろん、腹が立っている最中に、冷静に自分を観察するのは難しいです。

最初からきれいに内省できるわけではありません。

 

まず怒る。
まず傷つく。
まず腹が立つ。

 

それでいいので、

 

そのあとで、少し落ち着いたときに、
「では、これは私の中の何を映していたのだろう」
と見ていけばいいのです。

 

鏡の法則は、相手を許すためだけのものではありません。

ましてや、自分を責めるためのものでもありません。

自分を深く知るためのものです。

 

私の場合は、
「私は仲間外れにされる人」
という古い傷に気づかせてくれました。

その結果、現実の見え方も少しずつ変わっていきます。

 

相手のちょっとした言動に反応したときも、
「あ、また私は“仲間外れにされた”と受け取っているな」
と気づけるようになります。

 

そして、少し立ち止まって考えることができます。

 

相手は本当にそのつもりだったのだろうか。
私は過去の傷で反応していないだろうか。
今の私は、あの頃の小学生の私ではない。

 

そうやって、少しずつ認知が変わっていきます。

 

認知が変わると、現実の見え方が変わります。

 

同じ出来事でも、
「私は仲間外れにされた」
ではなく、
「今回は日程が合わなかっただけかもしれない」
と受け取れるようになる。

 

「私は大切にされていない」
ではなく、
「私は自分の希望をちゃんと伝えていなかったかもしれない」
と見られるようになる。

 

「どうせ私は輪に入れない」
ではなく、
「私は自分から輪に入っていくこともできる」
と思えるようになる。

 

これが、心が自由になっていくプロセスなのだと思います。

 

もし今、
あなたが誰かに対して強く腹が立っているなら。
何度も思い出してしまう言葉や態度があるなら。
「どうしてあの人はあんなことをするのだろう」
と、相手のことばかり考えて苦しくなっているなら。

 

少しだけ、視点を変えてみてください。

 

その出来事を、あなたはどう受け取ったのでしょうか。

その受け止め方は、どこから来ているのでしょうか。

そこには、過去のどんな傷や思い込みがあるのでしょうか。

そして本当は、何をわかってほしかったのでしょうか。

 

認知とは、ものごとの受け止め方です。

 

そして、その受け止め方の奥には、その人の人生が映っています。

自分の内側にある傷や思い込みに気づき、
本当の気持ちを受け止め、
もう一度、現実の見方を選び直していくことです。

 

今日のワーク

①最近、あなたがイラッとしたこと、腹が立ったことは何ですか?

 

②その出来事を、あなたはどんな意味で受け取りましたか?

 

③そして、その奥には、どんな過去の傷や本当の気持ちが隠れているでしょうか。

 

そこに気づいたとき、現実の見え方が少し変わるかもしれません。

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